2026年8月22日
歯を失った原因は、むし歯だけでなく歯周病であることも少なくありません。歯周病によって歯を失った方が新たにインプラント治療を検討する場合、他の歯や歯ぐきの状態を事前にしっかり整えておくことがとても重要になります。 歯周病は、歯を支える骨や歯ぐきに炎症を引き起こす病気です。実は、インプラントの周りに起こる「インプラント周囲炎」も、歯周病と似た細菌が関わり、似たような経過をたどることが知られています。つまり、お口の中に歯周病の原因菌や炎症が残ったままインプラントを埋め込むと、インプラント自体も同じようなリスクにさらされやすくなると考えられています。 そのため、インプラント治療を検討する際には、まず現在の歯周病の状態を検査し、必要な歯周基本治療(歯石除去、ブラッシング指導など)を行って、歯ぐきの炎症をできるだけ落ち着かせることが優先されます。歯みがきの際に出血がある、歯ぐきが腫れている、歯が以前より動くように感じる、といったサインがある場合は、まず歯周病の検査を受けていただくことをおすすめします。歯周病の進行度合いによっては、この治療期間だけで数週間から数ヶ月かかることもあります。 また、インプラント治療が終わった後も、残っている歯の歯周病管理とインプラントのメンテナンスは切り離せない関係にあります。定期的な歯周病のチェックとクリーニングを継続することが、インプラントを長く良好な状態で使い続けるための土台になります。 「歯周病があるから、インプラントは難しいのでは」とご心配される方もいらっしゃいますが、多くの場合、適切な治療でお口の状態を整えることで、インプラント治療に進んでいただけます。まずは歯周病の状態を確認するところから、ご相談いただければと思います。
本コラムは一般的な情報提供を目的としています。治療の適応可否は、実際の診察・検査に基づき個別に判断いたします。
