2026年10月02日
歯の根の先に膿がたまる状態を「根尖病変(こんせんびょうへん)」と呼びます。これは、歯の神経が細菌に感染し、その炎症が根の先端を越えて骨にまで広がってしまった状態です。放置すると、痛みや腫れを繰り返したり、歯を支える骨が溶けてしまったりすることがあります。
根尖病変の治療では、感染源となっている根管内部の細菌をできる限り取り除くことが重要です。しかし根管の形は複雑で、側枝(根管から枝分かれした細い管)のように、マイクロスコープを使っても確認しづらい部分も存在します。こうした部分の感染には、器具による物理的な清掃だけでなく、薬液による洗浄・消毒といった化学的なアプローチもあわせて行うことになります。
マイクロスコープが活きるのは、主根管の形や根管の入り口の見落とし、根管同士がつながる狭い部分、歯の内部に残った汚れなど、肉眼では見えにくくても直接確認できる部分です。これらを拡大視野のもとで丁寧に処置することで取り残しを減らし、側枝を含めた感染源全体への薬液の到達を良くすることにつながると考えられています。通常の治療で改善しなかった根尖病変であっても、精密な再治療によって症状が改善するケースもあります。
大倉山にある当院でも、こうした精密な根管治療を得意としており、他院で改善しなかった症例のご相談も数多くお受けしています。「長年、歯ぐきに小さな膿の出口(フィステル)がある」「レントゲンで根の先に影があると言われた」という方は、一度精密な検査を受けてみることをおすすめします。
本コラムは一般的な情報提供を目的としています。治療の適応可否は、実際の診察・検査に基づき個別に判断いたします。
