2026年10月19日
歯の治療を受けたあと、数年して同じ歯をまた治療することになった、という経験をお持ちの方は少なくないと思います。再治療は決して珍しいことではありませんが、治療を繰り返すたびに歯は少しずつ削られ、残せる歯質は減っていきます。歯を長く使っていくためには、治療の回数そのものを減らす視点が大切です。
再治療が必要になる主な原因には、むし歯の取り残し、根管内部の感染の取り残し、詰め物・被せ物と歯との間の隙間や段差などが挙げられます。いずれも、治療した直後は問題がないように見えても、時間が経ってから表面化することがあります。
こうした原因の多くは、肉眼では見えにくい細部の見落としが関わっていると考えられています。そこで当院では、マイクロスコープを使い、拡大した明るい視野で確認しながら治療を進めています。むし歯治療では感染した部分と健康な部分の見極めを、根管治療では根管内部の状態の確認を、詰め物・被せ物では歯との境目の確認を、それぞれ拡大視野のもとで行います。治療中の映像を、患者様と一緒にご覧いただくこともできます。
ただし、マイクロスコープを使えば再治療が必ずなくなるわけではありません。歯の状態や噛み合わせ、ご自宅でのセルフケア、定期検診を続けているかどうかなども、治療した歯がどれだけ長持ちするかに関わります。
大倉山にある当院でも、「同じ歯を何度も治療している」「以前治した歯がまた痛くなってきた」といったご相談をいただくことがあります。なぜ繰り返してしまうのか、原因を一緒に整理するところから、ご相談いただければと思います。
本コラムは一般的な情報提供を目的としています。治療の適応可否は、実際の診察・検査に基づき個別に判断いたします。
