2026年10月23日
歯の治療を行っていると、見た目やレントゲンだけでは気づきにくい所見に出会うことがあります。マイクロスコープで拡大して確認すると、そうした小さな変化に気づけることがあります。
たとえば、レントゲンでは問題なく見える根管でも、拡大して確認すると、想定より複雑な形をしていることがあります。根管の入り口が複数あるのに、一部が見落とされたまま治療が進んでしまうと、感染が残る原因になりえます。また、既存の詰め物の下に隠れた小さなむし歯や、歯の表面に入った細かいヒビも、拡大視野があって気づけることがあります。
こうした所見は特別なものではなく、拡大して見ることで見えてくる、日常的に起こりうる情報です。逆に言えば、そうした情報を見逃したまま治療を終えると、後になって症状が再発する原因になることがあります。
ただし、マイクロスコープを使えばすべてが見えるわけではありません。根管から枝分かれした細い管のように、マイクロスコープでも直接確認できない部分があります。レントゲンやCTなど他の検査と組み合わせながら、総合的に判断していくことが大切です。
「見える情報が増える」ことは、治療の判断や処置をより的確にするための材料が増えるということです。大倉山にある当院でも、そうした情報を一つずつ確認しながら、治療を進めることを大切にしています。「治療したのに、また同じ歯が気になる」という方は、一度、今の歯の状態を詳しく確認してみることをおすすめします。
本コラムは一般的な情報提供を目的としています。治療の適応可否は、実際の診察・検査に基づき個別に判断いたします。
