2026年10月17日
詰め物や被せ物の治療では、歯と治療した部分との境目がどれだけ正確に合っているかが、長持ちするかどうかに大きく関わるとされています。なかでも見極めが難しいのが、歯ぐきのきわ、あるいは歯ぐきの中に隠れている境目の部分です。
肉眼では、この部分は歯ぐきの影になって見えにくく、境目がどこにあるのか、むし歯が境目を越えて広がっていないかを正確に確認するのが難しいことがあります。型取りの際も、歯ぐきが腫れていたり出血があったりすると、境目がはっきり写らず、不正確な型になってしまうことがあります。
そのため、境目に関わる治療では、歯ぐきの状態を整えることも大切な準備になります。炎症や出血がある状態では精密な処置がしにくいため、先に歯ぐきを落ち着かせてから進める場合もあります。
マイクロスコープを使うと、歯ぐきのきわの境目を拡大して明るい視野で確認できます。むし歯の取り残しがないか、削った歯の形が滑らかに整っているか、型取りに必要な境目がきちんと出ているかを、拡大しながら一つずつ確かめやすくなります。セット時にも、詰め物・被せ物と歯との間に段差が残っていないかを確認できます。
大倉山にある当院でも、「以前の被せ物の下からむし歯が再発した」「歯ぐきのきわが何度も悪くなる」といったご相談をいただくことがあります。見た目では分からない境目の状態を丁寧に確認することは、再発を防ぐ上で意味のある取り組みの一つだと考えています。
本コラムは一般的な情報提供を目的としています。治療の適応可否は、実際の診察・検査に基づき個別に判断いたします。
